フランス国立視聴覚研究所に残された1967年当時の貴重映像。ジャンゴに憧れるマヌーシュ・ジャズ3兄弟の演奏と暮らし

フランスのINA(国立視聴覚研究所)は、世界最大規模と言われる映像アーカイブをina.frというWebサイトで公開しているのだが、ここでマヌーシュ・ジャズにまつわる興味深い映像を見つけた。1967年のものらしい。

舞台はフランス、ロワール県のコミューンであるモンタルジ Montargis界隈。ブリアヴァルBriaval家の子どもは、女の子とスペインから来た養子の男の子、そして3兄弟で構成されているが、この映像で取り上げられているのは、16歳のソロギタリストCoco, 14歳のリズムギター担当René、そしてドラム担当Gilbertだ。18歳のベーシストDiegoは養子だからなのか、年齢のせいなのか、天才三兄弟にはカウントされていないらしい。なかでも、自身もギターを弾くらしい父親が期待をしているCocoは、ピアノを演奏していたが、たった3年でギターを習得し、今や作曲もする、と語る。ジルベールGilbertは、2週間でギターを諦めてドラムに転向した、というのが面白い。そして、実はジルベールは歌声が美しい。
この時代、ジャンゴ・ラインハルトの名前は当然コミュニティで知れ渡っており、この兄弟が"Minor Swing"を演奏する姿も楽しめる。そして、当時のキャンプ生活の模様も興味深い。7分足らずの貴重映像、ぜひ多くの方にお楽しみいただきたい。
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