罪と罰(フョードル・ミハイロヴィチ ドストエフスキー 著、亀山 郁夫、訳)

罪と罰〈1〉 (光文社古典新訳文庫)

罪と罰〈1〉 (光文社古典新訳文庫)


罪と罰〈2〉 (光文社古典新訳文庫)

罪と罰〈2〉 (光文社古典新訳文庫)


罪と罰〈3〉 (光文社古典新訳文庫)

罪と罰〈3〉 (光文社古典新訳文庫)


たしか高校生の頃読もうとして挫折したのが、この本だ。この亀山氏の訳については賛否両論があるみたいだけれども、私は、かつて読み切れなかった本をこの訳で完読できただけで満足だ。きっと文学者的には、複雑な読み取り方がいくらでもできるような物語なのだが、ただの娯楽本として読むならとくに文句はない。
極貧の人々、19世紀の息苦しい空気、そんななかで起こったある事件と、それを取り巻くウソ、さまざまな裏切り…。人間の汚い部分がこれでもかと描き出され、最終的に愛につながっていく。
もう一度読みたくなった時には、(原文で読むわけにはいかなそうなので)別の翻訳者の解釈でも読んでみたいと思った。